下間 彩子
Ayako Shimotsuma
執行役員 ブランドコンサルティングユニット コンサルティングディレクター

言葉の力が、鼓動を生む。
2018年頃から、日本においても徐々にパーパスという概念や言葉が広まり、ブランディングや経営のキーワードとなってきました。私たちもまた、いち早くパーパスという概念を取り入れ、その本質と真摯に向き合いながらブランディングサービスを提供してきました。 2025年現在、企業理念やブランドコンセプトの最上位概念としてパーパスを位置づける企業も多くなっています。しかしその中には、もともとあった経営理念をパーパスと呼び変えただけのものや、他社と取り替え可能な内容のものも多く見受けられます。 パーパスは「正しいこと」を言うだけでは十分ではありません。真のパーパスとは、根源的なモチベーションとして、人々(とりわけ組織の人々)の心を動かし、求心力と推進力をもたらすものです。そしてそのためには、アイデンティティに紐づいた力のある言葉と表現が不可欠です。自分たちらしいと納得・共感できる言葉。このためになら頑張れると励まされる言葉。これが私たちのプライドだと誇りを抱かせる言葉。ブランディングは、そうした言葉や表現を紡ぎ出すことから始まり、それが「鼓動」の起点になっていくのだと思います。 これからも言葉の力を信じて、人、組織、世界を鼓動させていきます。