Gramco Brand Club主催の「 Gramco Brand Club セミナー2019」を9月11日(水) 、東京日本橋の本社セミナールームにて開催しました。今回は「今だから語れる 東急電鉄グループのブランド復活戦略 2000-2010」をテーマに、幅広い企業の方々にご参加いただき、東急電鉄グループのブランド力の源泉に迫りました。
本セミナーでは元東京急行電鉄・ブランドマネジメント主幹 湯野 憲太郎氏をお招きし、2000年から10年余りかけて東急グループが行ったブランドの大改革の裏側についてお話を伺いました。
1990年代後半、東急グループは株価の急落や信用力・格付けの低下により、破綻の危機にあったことをご存知でしたでしょうか。当時、主幹としてブランド再建に取り組み、ブランドでグループをマネジメントするという大きな転換に成功されました。
ブランディングの目的を設定して、経営陣とともにコンセプトやターゲットを定めていく地道な活動。さらに「東急ブランド」をグループに理解・浸透させ、ブランド評価による継続的な取り組みに昇華された10年におよぶ経緯は、現在の東急グループの礎となっていると思わされる内容でした。
後半は、 湯野氏とGRAMCO代表 山田による、クロストークを行いました。参加者とのディスカッションでは、ブランド使用契約や料金設定方法やブランド価値評価などに及び、グループブランディングについて関心の高さがうかがわれました。
ゲストスピーカー:
コンサルタント 湯野 憲太郎 氏 Kentaro Yuno
元東京急行電鉄 ブランドマネジメント主幹
2000 年より約10 年間、東急グループのブランディングに携わる。1973 年東京急行電鉄?入社、米国ハワイ州でのリゾート開発プロジェクトを通じて企画、経理、財務、総務、人事、長期経営計画など幅広い業務を約20 年間にわたり経験。その後、東急グループ各社が経営危機に陥った1990 年代後半以降、グループ経営の再構築に向けて、経営陣との議論を繰り返しながら「東急ブランド」によるブランド戦略推進計画を立案、具申した。ブランドリスク最小化のための「事業の選択と集中」、およびブランド価値向上をめざす諸施策の実施により、東急グループ躍進の礎を築いた。
東急鉄株式会社 https://www.tokyu.co.jp/
同イベントは、各企業のブランディング、マーケティング関連の上職者の方々を対象に、最新のブランディングの知見を紹介しながら、参加者同士とスピーカーとの交流の場を創出することを主旨としています。